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家の性能・設計の手引き

一級建築士が考える家づくりで「後悔」しやすい5つの仕様設備

グランパパ

グランパパです。今回はそ「一級建築士が考える家づくりで後悔しやすい5つの仕様」についてご紹介します。

家づくりは理想のマイホームを想像しながら設計を行っていきます。

ただ、家の引き渡し後、実際に生活してみると「なんか違うなぁ」と後悔してしまう仕様が多少なりとも出てきてしまうことがあります。

今回は、実際に顧客の設計に携わる一級建築士が考える「後悔することが多い5つの仕様」についてご紹介していきます。

くれぐれも、紹介する仕様を取り入れることが「ダメ」というわけではないので、参考として読んでいただければと思います。

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家づくりで後悔しやすい5つの仕様

家づくりは誰もが自分が理想とする家を建てようと考えています。

ただ、どうしてもそのときの流行に流されてしまうことが多いのが現状です。

これは、多くのハウスメーカーのパンフレットで同じような外観や間取りの家が掲載されていることを原因としているのですが、流行っている設計だからといって必ずしも生活しやすいかというとそうではありません。

流行っているから・・・おしゃれだから・・・と取り入れてしまったことであとで後悔してしまうこともあります。

あくまでも、それぞれのご家庭の生活に合わせた間取りを設計することが、理想の家づくりを構築していくことになります。

これから紹介する5つの仕様は、実際に顧客の家を設計する一級建築士が家の引き渡し後に顧客から失敗したとよく耳にする仕様になります。

あくまでも、一部の顧客からなので絶対に後悔するというわけではありませんが、現在、マイホームの設計で仕様をどうするか迷われている方がいらっしゃる場合には参考にしていただければと思います。

①アクセントタイル・アクセント壁紙

「アクセントタイル・アクセント壁紙」は、部屋の内装の一部に取り入れることができ、採用することで部屋の雰囲気をおしゃれに変化させることができます。

そのため、多くのハウスメーカーのパンフレットで見かける仕様になります。

そのパンフレットを参考にして部屋の内装の一部にアクセントタイルやアクセント壁紙を取り入れられる方が多いのですが、最初はおしゃれに感じるアクセントタイルやアクセント壁紙も、半年、一年と期間が過ぎると飽きてしまうことがほとんどです。

また、アクセントタイルに関しては通常の壁紙に比べて、ほこりがたまりやすく掃除もしずらいため、お手入れ面で不満が出ることが多いです。

普段からこまめに部屋のお掃除をされるご家庭なら良いのでしょうが、そうでないなら採用を考えた方がよいように思います。

なんとなくで、アクセントタイルやアクセント壁紙を選んでしまうとあとで後悔するとこになるかもしれません。

あとからアクセントタイル・アクセント壁紙を取り入れる方法もある

アクセントタイル・アクセント壁紙を採用するか迷っている場合には、家に住み始めてからご自分で取り入れる方法もあります。

昔と比べると、最近では簡単にアクセントタイルやアクセント壁紙をDIYによって取り入れることができるようになりました。

比較的安価で手に入るので、定期的に好みのアクセントタイルやアクセント壁紙に張り替えるのもよいかと思います。

家の状態は、住んでいる家族の人数やその状況で変化していくものです。

そのため、住み始めてから少しずつ内装を変化させ整えていく方が住みやすい家をつくっていきやすいです。

家も家族と一緒に成長していくものという考え方を持つことが大切です。

②壁掛け式テレビ

「壁掛け式テレビ」は、テレビボードがなくてもテレビを設置することができる便利なものです。

ただ、テレビを壁掛け式にするためには、壁を補強し配線を壁に埋め込む必要があるので、前もっての詳細な打ち合わせが必要になります。

家の設計時には現在の家具の大きさを尋ねられますが、10年後も同じ大きさのテレビを見ているかとどうかは微妙なところです。

そのため、テレビを壁掛け式にするときにはテレビを設置する壁の横幅、そして設置する高さをどうするかをしっかり考えておく必要があります。

また、テレビにはHDDやBlu-rayプレーヤーなどの付属品を取り付けることがあります。

そのような付属品をどうするかも考えておく必要があります。

作業が終了してから生じた不具合でのやり直し作業は、別途費用になることがほとんどです。

今は、おしゃれでもテレビの買い替え時に不具合が生じやすい仕様が、この壁掛け式テレビになります。

とくに、生じやすい問題の例を挙げておきましたので参考にされてください。

壁掛け式テレビの設置においての問題例
  • 配線やコンセントの位置での不具合
  • 接続機器との配置の不具合
  • テレビの高さの不具合
  • テレビ買い替え時の不具合(大きさ、重さ)

最近は「プロジェクター」をテレビ変わりにする方も!!

最近では、テレビを置かずにプロジェクターで動画を視聴する方が増えてきています。

プロジェクターを使用する場合には、スクリーンなどが必要になりそうな気がしますが、部屋の壁に直接映すことでも動画を視聴することができます。

また、テレビに比べ場所をとらないのも人気が出てきている理由の一つです。

興味がある方は、一度プロジェクターを調べてみるのも良いと思います。

③和室

「和室」は一昔前の家づくりでは当たり前に採用されていましたが、最近では採用されないご家庭が増えている傾向にあります。

その理由は和室を作ってもなかなか使わないからです。

ただ、各ご家庭の親御さんの意見はまったく異なり、泊まるときの部屋がほしいという理由で和室を採用するように指示される親御さんが多くいらっしゃいます。

確かに親御さんや来客があった際には和室があると便利です。

ですがその使用頻度は案外少ないものです。

親御さんが近所に住んでいるのなら泊まらずに帰られるでしょうし、遠方に住んでいるのなら、まずほとんど来ることはありません。

そのような使用頻度の和室をわざわざつくるのは考えものです。

使用頻度が少ないならば、和室をなくし、その分の広さをもっと有効的に活用したほうがいいように思えます。

和室を採用せずに、その分の広さを有効活用する例を挙げてみました。

有効活用例 ①:リビングを広くする

そもそも、和室はリビングに併設されることが多く、ふすまで仕切られているから使用されないことが多いです。それなら、そのスペースをリビングにしてしまえば、広く活用しやすいスペースになります。

有効活用例 ②:収納を増やす

1階にLDKと和室があると、どうしても2階に比べ、収納が少なくなってしまいます。それを補うために、和室をなくした一部を収納スペースとして使用することも有効な活用方法です。

和室が必要なときには「畳」スペースを採用する

和室の使用頻度は少ないけれど、それでも「畳」のある部屋がほしい。

もちろん、そのようなご家庭も多くあって当然です。

そのようなときには、置き畳を採用することで、必要なときに畳のスペースを作ることができます。

④シューズクローク

「シューズクローク」は、たくさんの靴やベビーカー、ゴルフバックなどを置くことができる便利な収納スペースです。

収納スペースとして便利な分、設計の段階で結構広めのスペースを計画される方が多いのが特徴です。

ただ、それだとシューズクロークにかなりの坪数を使用してしまうことになり、建築費用が多額になってしまうため注意が必要です。

土地の広さや予算に余裕がある方なら問題はありませんが、そうでないのであれば外部収納を作るなどの工夫をし、靴のみを収納するスペースとして広くなりすぎない工夫をすることが大切です。

また、シューズクロークは使ってみて分かることですが非常に臭いがこもります。

玄関はただでさえ換気がしづらく湿気がたまりやすいです。

そのような場所に汗がしみ込んだ靴をたくさん並べていると臭いがかなりこもります。

市販されている脱臭剤で対応することも可能ですが、設計の段階で換気扇を取り付け換気による対策をすることが理想的です。

⑤吹き抜け

「吹き抜け」は、開放感があり採光もよいので、採用される家がとても多いです。

ただ、そのようなメリットがある反面、デメリット部分も結構多いのが吹き抜けの特徴になります。

採用される場合にはデメリット部分もしっかり考慮した上で吹き抜けを採用された方がいいと思います。

1.吹き抜けは家の強度的に弱点になる

吹き抜けをつくるためには、その部分の1階の天井と2階の床を取り除くことになり、それは家の構造体の一部を削除するということになります。

その分、他の構造体で2階の部分を支えるのですが、吹き抜けのない家に比べるとどうしても家の強度は落ちてしまいます。

もちろん、どのハウスメーカーにおいても設計時に構造計算をして、安全な設計を行うので家が倒壊してしまうということはありませんが、長い年月で考えると吹き抜けは強度的に弱点になってしまいます。

2.吹き抜けは暖房がききにくい

吹き抜けは開放的な空間を作ることができますが、その分、冬場はかなり冷え込みます。

もちろん暖房器具を使うことで部屋を暖めることはできますが、吹き抜けがあるのとないのとでは、部屋が暖まるまでにかかる時間が異なります。

その理由は空気の重さに関係があり、暖かい空気は冷たい空気よりも軽いため暖房器具を使って暖められた空気は吹き抜け部分にまず溜まってしまいます。

それを理由に床に近い足元はなかなか暖まりにくくなってしまいます。

もしも、吹き抜けを取り入れる場合には、床暖房システムなどの導入を検討されるとよいかもしれません。

【設計】一級建築士が考える家づくりで「後悔」しやすい5つの仕様設備

暖かい空気は冷たい空気よりも軽いので上昇します。

そのため、寒い部屋で暖房をいれても、まずは吹き抜け部分に暖かい空気がたまることになります。

3.吹き抜けは音が響く

吹き抜け部分は、2階の寝室などの居室と隣り合わせになっている場合が多いです。

そして、吹き抜けと寝室などの居室の間にある壁は家の中にある壁なので、断熱材や吸音材を使用していない可能性があります。

もしもそのような状態だと2階の寝室にリビングのにぎやかな音が響いてしまうことになります。

吹き抜けを採用されるときには、吹き抜けの2階部分と寝室など居室との間にある壁が、どのようになっているのかを施工業者に確認した方がいいと思います。

【設計】一級建築士が考える家づくりで「後悔」しやすい5つの仕様設備

吹き抜けの2階部分は、2階にある居室と隣り合わせになっていることが多いです。

もしも、この部分の壁に断熱材や吸音材が使用されていない場合には、2階の居室にリビングの音が漏れやすくなります。

4.吹き抜けは掃除がしづらい

吹き抜け部分には、採光のための窓や空気の循環がうまくできるようにファンを取り付けることが多いです。

ただ、空気の循環がよくなることにより、細かいホコリは巻き上げられ吹き抜け部分の窓枠や壁などに溜まってしまいます。

ホコリが溜まらないように、空気の循環によって取り除くシステムを導入するハウスメーカーも増えましたがそれでも限界があります。

吹き抜け部分の掃除のためのアイテムも販売されていますが、なかなか大変です。

家づくりで後悔しやすい仕様|まとめ

家づくりをしていると、どうしてもおしゃれさや流行に惑わされてしまい、ご自身の生活に必要のないものも仕様として取り入れてしまいがちです。

そのため、家の引き渡し後に「なんか違う」と後悔されてしまう方もいらっしゃいます。

家の購入は、通常の買い物と違い多額の住宅ローンを組んで行うので、失敗したからと言って簡単にやり直すことはできません。

そうならないためにも、その仕様を取り入れることによって、どのような生活になるかをシュミレーションしてから採用を決定することが大切になります。

今回、ご紹介した「家づくりで後悔しやすい5つの仕様」はあくまでもすべてのご家庭に当てはまるものではありませんが、家づくりの参考としてご利用頂けたらと思います。

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