グランパパです。今回は「北側斜線制限と道路斜線制限」についてまとめていきます。
家を建てるときには様々な法規制がかかっているため、土地探しをするときにはその土地にどのような規制がかかっているのかを確認することはとても大切なことです。
「北側斜線制限」と「道路斜線制限」はその土地に建てる建物の高さ制限のきまりです。
どちらの制限も、家の周辺に対しての日当たりや風通りを確保するために定められているものになります。
一見、自分の家に対しての面倒くさい制限に感じますが、この制限があることで自分の土地への日当たりや風通しも確保されていることを忘れないようにしましょう。
契約中のハウスメーカーに疑問を抱いたときには別のハウスメーカーの話を聞くことがおすすめです。別のハウスメーカーとの関係も築いておきましょう!!
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北側の建物の日当たりを確保するための高さ制限
「北側斜線制限」とは建物を建築する北側の土地の日当たりなどを確保するため、建築物の高さを規制するものです。
簡単な言葉に言い換えると、「北側に建っている建物にきちんと日の光が当たるようにして、家を建てなさい」ということです。
今から家を建てる方からすると、制限がかかることはあまり気持ちのいいものではありません。
ですがこの制限があることで、それぞれの建物の日当たりが確保されているということになります。
家を建てるときには微妙でも、自分の家の南側に家が建つときには、自分の家の日当たりが守られることになります。
北側斜線制限はすべての用途地域において定められているものではなく、4つの用途地域で定められています。
- 第一種低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
- 第一種中高層住居専用地域
- 第二種中高層住居専用地域
北側斜線制限の確認方法
北側斜線制限の確認方法を説明していきます。
①スタート位置の決定
自分の土地と隣地の境界から一定の高さを取り、その高さが北側斜線制限のスタート位置になります。高さは5mと10mがあり、用途地域によって異なります。
用途地域 | スタート位置の高さ |
---|---|
第1種低層住居専用地域 第2種低層住居専用地域 | 5m |
第1種中高層住宅専用地域 第2種中高層住宅専用地域 | 10m |
②勾配の角度は「1:1.25」
北側斜線制限のスタート位置から一定の勾配をつけた線をのばします。勾配の適用角度は、「1:1.25」で決められています。建てる家は、この北側斜線制限の内側に建てる必要があります。
③北側斜線制限の内側で家を建てる
実際に北側斜線制限の内側で家を建てると下の図のような感じになります。
下の図のように、北側斜線制限をはみ出して家を建てることはできません。
北側斜線制限では、北側の隣地との境界線上から敷地に向かって、一定のルールに基づいた斜線を引き、その斜線から建物がはみ出さないようにしなければいけません。
道路斜線制限
道路の日当たりや風の通りを確保するための高さ制限
「道路斜線制限」とは道路の日当たりや風の通りに支障をきたさないように、建築物の各部分の高さを規制したものです。
北側斜線制限が、北側に建っている建物の日の当たり方を考慮した制限だったのに対し、道路斜線制限は道路の日当たりを考慮したものになります。
道路斜線制限の確認方法
北側斜線制限の確認方法を説明していきます。
①家の前面道路の反対側の境界線
道路斜線制限のスタート位置は、家の前面道路の反対側の境界線になります。また、スタート位置の高さは、前面道路の中心の高さの位置がスタート地点の高さになります。
②道路斜線制限の勾配
道路斜線制限においても、北側斜線制限のように勾配の角度は用途地域によって異なります。勾配の角度は2種類あり、下のようになります。
- 主に住宅系 ➡ 1.25
- 主に住宅系以外 ➡ 1.5
③道路斜線制限を超えないようにする
建物を建てるときには、道路斜線制限を超えないようにする。下の図では、オレンジの部分がはみ出しているので設計を見直さないといけません。
道路斜線制限は適用距離を越えれば影響を受けない
適用距離は、昭和62年以降に追加された決まりで、道路から一定の距離が離れている部分は、道路斜線制限の適用を受けないというものです。道路から一定以上の距離がある部分は、道路に対して大きな影響が出ないので、このようになっています。
道路斜線制限では、家を建てる前面の道路の反対側の境界線から、敷地に向かって一定のルールに基づいた斜線を引き、その斜線の中に建物を収めなければいけません。
「北側斜線制限」と「道路斜線制限」|まとめ
北側斜線制限や道路斜線制限は、周辺の家の日当たりや風通りを確保すると同時に、ご自分の土地の日当たりや風通りも確保している大切決まりです。
購入した土地に対して、大きな家を建てようとした場合などに制限にかかりやすいので、土地を購入する前に、希望とする設計が制限にかからないかをハウスメーカーに確認してもらっておくことが大切です。
もしも、制限にかかってしまった場合には、設計を見直さないといけなくなってしまいます。
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