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災害対策の手引き

地震で起こる『縦揺れ』と『横揺れ』

グランパパ

グランパパです。今回は「地震で起こる縦揺れと横揺れ」についてまとめていきます。

地震対策はしっかりした知識を持つことが大切です。

どのように地震が起き、どのように建物を揺れ倒壊するのかをしっかりと把握し地震対策を行いましょう!!

地震対策については全7回に分けて詳しくまとめていきますので読んでいただければと思います。

今回は「地震で起こる縦揺れと横揺れ」についてまとめていきます。

地震で起こる「縦揺れ」と「横揺れ」

地震が起こると揺れが起こりますが、この揺れ方には「縦揺れ」「横揺れ」があります。

この2つの揺れにおいて、地震が起きたときに建物に大きな影響を与えるのは横揺れであることがほとんどになります。

縦揺れの特徴

地震の揺れ方において、地面に対して縦方向に揺れるのが「縦揺れ」です。

縦揺れは、横揺れに比べ岩盤中での伝播速度が速く、5~7km/秒のスピードで伝わっていきます。

そのため、地震が起きたときに初めに感じる揺れは縦揺れであり、”最初の:Primary”という言葉を用い、別名「P波:Primary wave」と呼ばれます。

縦揺れは伝わる伝播速度が速いので、震源地が遠い場合には横揺れよりも早く伝わります。

縦揺れ
略称P波
伝播速度5~7㎞/秒
特徴早く到達
小さい揺れ

地震の発生直後に、震源地が遠い場合、大きな揺れの前にカタカタと起こる小さな揺れは縦揺れによるものです。

横揺れの特徴

地震の揺れ方において、地面に対して横方向に揺れるのが「横揺れ」です。

横揺れは、縦揺れに比べ岩盤中での伝播速度が遅く、3~4km/秒のスピードで伝わってきます。

そのため、地震が起きたときには縦揺れのあとに感じる揺れであり、”2次的な:Secondary”という言葉を用い、別名「S波:Secondary wave」と呼ばれます。

横揺れのエネルギーは、縦揺れのエネルギーに比べ非常に大きいため、人や建物を大きく揺らし、建物を破壊は横揺れによって起こります。

横揺れ
略称S波
伝播速度3~4㎞/秒
特徴遅く到達
大きな揺れ
建物を破壊

横揺れは縦揺れに比べ伝播速度は遅いですが、非常に大きいエネルギーを持っているため、建物を大きく揺らし倒壊させます。

動画で学ぶ「地震の揺れの伝わり方」

地震によって起こる縦揺れと横揺れは、なかなか理解しづらいものです。

そんな方のために、NHKさんがP波とS波について分かりやすく実験している動画を見つけたのでご紹介します。

興味がある方はご参照ください。

『地震のゆれの伝わりかたは?(NHK for School )』

70個の振り子が等間隔に吊り下げられた実験装置を使って、揺れの伝わり方の違いを見る実験です。

70個のおもりはバネで繋がっており、これを地震の揺れを伝える地面に見立てます。

  • 実験①:振り子を真後ろに引いてはなす(P波)
  • 実験②:振り子を横に揺らす(S波)
  • 実験③:振り子を斜め後ろに引いてはなす(P波+S波)
地震で起こる『縦揺れ』と『横揺れ』
地震で起こる『縦揺れ』と『横揺れ』

震源からの縦揺れと横揺れの到達時間

縦揺れが5~7㎞/秒で進み、横揺れが3~4㎞/秒で進むので、震源からの距離が分かれば、どのくらいの時間で揺れが到達するのかを計算することができます。

仮に、震源から90㎞の位置で、縦揺れ(5㎞/秒)横揺れ(3㎞/秒)で揺れが到達するとすると、

  • 縦揺れ:90÷5=18秒
  • 横揺れ:90÷3=30秒

という計算になり、縦揺れは地震発生から約18秒後、横揺れは縦揺れの到達してから12秒(30-18)後に到達することになります。

下の表に、縦揺れが5km/秒、横揺れが3km/秒のときに震源からの距離で揺れの到達時間がどのようになるかをまとめました。

震源からの距離縦揺れ
(5㎞/秒)
横揺れ
(3㎞/秒)
到達時間の差
30㎞6秒10秒4秒差
60㎞12秒20秒8秒差
90㎞18秒30秒12秒差
120㎞24秒40秒16秒差
150㎞30秒50秒20秒差
180㎞36秒60秒24秒差

震源から距離が離れていても、横揺れはあっという間にやってくるのが分かります。

大きな揺れである横揺れが到達するまでの短い時間に、どれだけ自分の身を守る行動をとることができるのかが重要です。

普段から地震が起きたときにどのような行動をとるのかを考えておきましょう。

地震で起こる「縦揺れ」と「横揺れ」:まとめ

地震で起こる「縦揺れ」と「横揺れ」の特徴をまとめると下の表のようになります。

縦揺れ横揺れ
略称P波S波
伝播速度5~7㎞/秒3~4㎞/秒
特徴早く到達
小さい揺れ
遅く到達
大きな揺れ
建物を破壊

縦揺れの伝播速度は5~7㎞/秒であり、横揺れの3~4㎞/秒に比べ約2倍の速度で進みます。

そのため、縦揺れの方が早く到達することになり、基本的に地震が起こると、まず小さい揺れがきて、そのあとに大きな揺れがくることになります。

ただ、震源からの距離が遠い場合には横揺れしか感じないこともあり、いきなり大きな揺れを感じる場合もあるので注意が必要です。

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